モロッコはアトラス山脈南面を走る、カスバ街道にはアマジルの村が点在しています。
アマジルは、モロッコの先住民族であるベルベル人達のことで、彼らの言葉で「自由人、高貴な人」という意味を持っています。
その暮らしは、谷ぞいの土で作った伝統的な家と緑濃い畑の自然と調和した美しい光景を作り出しています。
そのアマジルの村の一つ、ムゴナは、伝統的なバラ栽培とそれから作られるバラ水で知られています。
ムゴナのバラ「ダマスカス・ロ-ズ」。
厳しくも豊かな自然に磨かれた、エネルギ-に満ちた深みのある甘さと軽やかな花の香りとその働きは、古くから世界各地の人々の憧れでした。
多くの名高いロ-ズウォ-タ-や精油の生産地では、バラの大規模な単一栽培が行われるところ、ムゴナでは、バラだけを栽培する専用の畑はありません。
ムゴナのバラに、大きな魅力と意味があるのはそこにあります。
ムゴナに住むアマジルの人々は、今も自分たちで麦や野菜、オリ-ブ、ア-モンドなどを作って、自給自足に近い生活を送っています。
バラは、それらの作物を植.