多くの美食家を顧客にもつ高級果実店の始まりは、江戸時代。徳川家御用商人として、各界の寵を受けました。屋号の「千疋屋」は、侍であった初代弁蔵の出身地、武蔵国千疋の郷に由来します。1834(天保5)年には、東京・日本橋に店を構え、国内のみならず海外からも珍しい果物を入荷。日本で初めての果物専門店として注目を集めました。1925(大正14)年には、銀座松屋にフルーツパーラーを出店。モボ・モガたちが、フルーツを楽しむ様子が目に浮かぶようです。高級果実のなかでも当時から千疋屋の看板として知られていたのが、マスクメロン。静岡の指定果樹園で作られ、一本の枝に1個しか果実を実らせない「一本一果」で育てられた最高級のもの。表皮の網目がきれいに揃っているのが特徴ですが、これは中の糖度がむらなく均等な証なのだとか。このメロンを完熟させて、贅沢に味わうお菓子が、この「マスクメロンシャーベット」。半身をくりぬき、その中にふんわり滑らかになるまで攪拌したシャーベットと、さいころ状に切った果汁たっぷりのマスクメロンを埋め込み、凍らせて作ります。「一つ一つが熟練の職人による手作りなので、せいぜい一日に20個が限度なん
価格は¥16,200円